1:【仰いで天に愧じず俯して地に怍じず】 出典: 孟子・尽心(上)
あおいでてんにはじずふしてちにはじず |
《 意味 》
何に対しても恥ずかしくない。少しもやましいところのない気持ちをいう。「怍」は赤面すること。原文では「俯して人に怍じず」だある
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《 原文 》
孟子曰、君子有三楽。而王天下、不与存焉。父母俱存、兄弟無故、一楽也。仰不愧於天、俯不怍於人、二楽也。得天下英才、而教育之、三楽
《 訳文 》
孟子曰く、君子に三楽あり。而かれども天下に王たるは与り存せず。父母俱に存し、兄弟故無きは、一の楽しみなり。仰いで愧
じず、俯して人に怍
じざるは、二の楽しみなり。天下の英才を得て、これを教育するは三の楽しみなり。
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◎一言多い解説
私にとって孟子のこの言葉の中の三楽には、程遠いものです。父母・兄弟全て物故し、二つめの楽しみと言えども胸を張って真っ当には生きてきたとは言い難く、天下の英才も家族より生まれ得ずの体たらくでありました。君子に憧れる努力もしてこなかった。
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《類句》 : 俯仰天地に愧じず ふぎょうてんちにはじず
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